左官の種類で家や部屋の雰囲気が変わる!左官材料を徹底解説

皆様、こんにちは。

埼玉県さいたま市を拠点に関東全域の内装左官・外装左官を手掛けている美匠です。


日本では古くから家づくりに「左官材料」が使われてきましたが、近年は作業効率や安さなどから、クロスなどを使用するケースが増えていました。しかし、最近は、健康ブームや本物志向などから、壁を「左官」にすることが流行になってきています。おしゃれな左官材料も増えており、古民家のリノベーションやカフェ、デザイナーズマンションなどでも使われています。


そこで今回は、左官材料の種類と特徴についてご紹介します。


■左官材料の種類と特徴

左官材料とは、固まらないうちに壁に塗ってきれいに仕上げる塗り壁材で、土やセメントなど使われる素材によって様々な種類があります。


それでは代表的な左官材料を見ていきましょう。


・漆喰

漆喰は、石灰に海藻のりや(すさ)などを混ぜて作られています。石灰は、サンゴ礁が長い年月をかけて陸地になった石灰鉱脈から採掘されます。お城や蔵の壁などに古くから使われており、倉敷美観地区の漆喰の白壁も有名です。



滑らかな質感が特徴で、防火材にもなることから、防火対策としても使われてきました。吸湿放湿効果があり、冬の乾燥や夏の湿気をコントロールして部屋を快適にしてくれます。また、シックハウス症候群を起こすホルムアルデヒドを分解する効果や脱臭効果も期待できます。


・珪藻土(けいそうど)

プランクトン(藻類)の殻の化石が海底に堆積してできた土が珪藻土です。左官材料として使う場合は、この珪藻土に糊を加えて固めていきます。



吸湿放湿性能が非常に優れており、室内の湿度を快適に保ってくれる機能があります。においの吸着効果や耐火性もあり、自然素材で環境にも優しいことから、人気が高まってきています。



・聚楽壁(じゅらくかべ)

漆喰や珪藻土と同じような性質ですが、より土壁らしい質感になります。混ぜる土の色を変えることで様々な色合いを生み出すことができます。



もともとは京都の聚楽第(じゅらくてい)近くの土を使っていたことから、聚楽壁と言われるようになりました。歴史的建造物やお茶室などにも使用されており、上品な仕上がりになります。現在は、産地に関わらず同様の仕上げになる壁を聚楽壁と呼んでいます。



・シラス壁(白州壁)

シラスとは、マグマが火砕流として一気に堆積したもので、南九州を中心に産出される火山噴出物です。そのため、火山大国の日本では入手しやすく、コストを抑えることができる利点があります。


シラス壁は、自然素材ならではのナチュラルな色調と素材感が特徴です。吸湿放湿性能が優れており、消臭効果も高く、結露やカビの発生を抑える効果もあります。


(高千穂シラスHPより)


・モルタル

セメントに砂と水を混ぜて練ったものがモルタルです。モルタルは壁の仕上げ材としてだけでなく、壁や床そのものの材料として使用できます。


コンクリート打ちっぱなしの壁がおしゃれで流行していますが、モルタルの壁もデザイン性が高く、スタイリッシュな雰囲気を出せると人気が出てきています。



・ジョリパッド

ジョリパッドは、塗料に砂などを混ぜたアクリル系の壁仕上げ材で、砂壁状になる塗装剤です。耐久性や防火性があり、カビや藻が発生しにくくなっています。


ローラーやコテで塗るだけでなく、水で薄めて吹き付けて仕上げることもでき、塗り方によってデザインの違いを出せるため、デザイナーズマンションなどでよく使われている左官材料です。180以上のカラーがあり、ボーダー・スクラッチ・ラフなど基本のパターンから、エイジングアート・水墨・イタリアアートなど個性的なパターンまで多種多様なラインナップがあります。


(アイカ工業HPより)


■左官材料で家の雰囲気づくりを

どの左官材料を選ぶかによって、外観や室内の雰囲気は大きく変わってきます。伝統的な和の雰囲気、スタイリッシュな印象、個性的なイメージまで、左官材料と左官職人による塗りの技術で自在に作り上げることができます。


美匠では、取り扱い材料も豊富で様々な左官材料の使用に対応できます。「WEBで見た材料で施工したい!」「この左官材料で施工できる?」といったご質問にも丁寧にお答えいたしますので、左官材料について気になることがあれば、美匠までお気軽にご相談ください。


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