土壁にはどんな種類があるの? 現代の住宅で施工する方法も紹介

 


皆様、こんにちは。

埼玉県さいたま市を拠点として関東全域で、一般住宅からビル、店舗などの内装左官・外装左官を手掛けている美匠です。


前回は、伝統的な聚楽壁についてご紹介しましたが、土壁には他にもいくつかの種類があります。もちろん、デザインや機能も多彩です。今回は主な土壁の種類や、現代の住宅で土壁を施工する方法をご紹介します。




■デザインも機能もさまざま。日本の伝統的な土壁の種類


日本では、聚楽壁以外にも多くの伝統的な土壁が存在しています。主な土壁の種類を見ていきましょう。



・大津壁


土に石灰やスサ(つなぎ)を混ぜて塗りつける土壁です。もともとは、滋賀県大津で採れる「江州白土」という土を使っていたことから、この名で呼ばれるようになりました。鏝で何度も押さえ、緻密な壁肌に仕上げるのが特徴です。


また、大津壁は使用する材料によって泥大津、並大津、大津磨きの3種類に分けられます。泥大津は川や田んぼの土の上澄みを使用し、比較的リーズナブルに施工できるのが特徴。並大津は色土を用い、鮮やかで光沢を抑えた上品な仕上がりが魅力です。そして大津磨きは、専用の鏝を使って何度も押さえることで、非常に滑らかで艷やかな壁に仕上げます。限られた左官職人のみが作り出せる、大津壁の最高峰です。



・錆壁


鉄粉や古釘の煮出し汁などを配合した土壁です。塗ってしばらくすると、鉄分が錆びて褐色の斑点が浮かび上がり、独特の雰囲気を演出。時間の流れとともに味わい深くなる壁を楽しむことができます。



・珪藻土壁



珪藻土を使用した土壁です。珪藻土とは、海や湖に生息する珪藻(植物プランクトンの一種)の死骸が、長い時間をかけて堆積してできた土をいいます。小さな穴がたくさん空いているため(多孔質)、調湿・保温・断熱効果に優れているのが魅力です。その機能性の高さにより、近年は特に人気が高まっています。



・漆喰壁


砂や糊、消石灰などを混ぜて塗りつける土壁です。表面が滑らかで、耐久性や防火性に優れており、アルカリ性のためカビが発生しにくいというメリットもあります。



・プラスター


いわゆる西洋漆喰です。石灰を主原料としていることによる、白くなめらかな表面が特徴。かつては石灰と砂を混ぜて作っていましたが、現代では化成のりや繊維質を使用した製品も登場しています。




■石膏ボードに土壁を塗る時は、下地の処理が重要



現代の土壁は、石膏ボードの上に塗る工法が一般的になっています。もちろん、美しく仕上げて土壁の機能も発揮させるには、手順に従い丁寧に施工しなければなりません。


まず行うべきなのは、下地となる石膏ボードの確認と処理です。土をきれいに塗っていくためにも、クロス下地のように不陸(凹凸)がないように張り付けなければなりません。ジョイント部分には受け材を入れ、出ズミ・入りズミを補強するなどの対応も必要です。


また、石膏ボードに直接塗ることができる製品も多く登場していますが、特定の仕上げ剤を塗る場合は、先に専用の下地材を塗る必要があります。特に漆喰はアルカリ性のため、石膏ボードに直接塗ることが禁止されているので注意しなければなりません。しっかりと下地を処理すれば、施工がしやすく仕上がりも美しくなるのです。



そして、本気で昔ながらの土壁を取り入れたい場合は、「竹小舞」の下地を作りましょう。竹小舞とは、竹を格子状に細かく編んだものをいいます。その上から下塗り、中塗り、上塗りと、何度も重ね塗りをしていくことで、美しく耐久力も高い土壁が完成するのです。現代ではあまり見られなくなった工法ですが、本格的な土壁作りをしたい時はぜひ試してみましょう。



埼玉県さいたま市を拠点に左官工事を行っている美匠では、一般住宅はもちろん、飲食店などの商業施設も対応可能です! どんな些細なご要望にも適切なアドバイスを行い、こだわりの施工によって理想の左官工事を実現します。施工をご希望の方、壁づくりのお悩みがある方は、ぜひ美匠までご相談ください。


<美匠の施工事例>

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