皆様、こんにちは。
埼玉県さいたま市を拠点に関東全域で、一般住宅からビル、店舗などの内装左官・外装左官を手掛けている美匠です。
みなさんは左官のお仕事にどのようなイメージを持たれていますか?塗り壁の風合いや自然素材への関心の高まりなどから、一般の住宅でも左官を取り入れる方が増えています。おしゃれな店舗の内装などでも、左官を見かけることが多くなりました。
左官といっても、みなさんが普段目にする一般の住宅や店舗と、野丁場(のちょうば)と呼ばれる大規模な工事現場では仕事内容も大きく異なります。今回は野丁場の左官と住宅左官の違いについてご紹介します。
■野丁場(のちょうば)とは?
多くの方は、野丁場という言葉にあまり馴染みがないかと思います。丁場とは、工事現場のことを指します。そして、建築業界では鉄筋コンクリート造などの大規模な建物工事の現場を、野丁場と呼んでいます。
野丁場という言い方をするようになったのは江戸時代。家が集まる場所を町場と呼んでいたため、大工さんが町民から引き受けるような住居建設の仕事を町場(町丁場)の仕事と呼んでいました。一方で藩などが大きな建設をする際に、必要な職人を各地から集めて行う大規模な工事は、野丁場仕事と呼ばれていました。
この言い方が現在にも残り、大手の建設会社やゼネコンがプロジェクトを組んでビルやマンションを建設する工事の現場を、野丁場と呼ぶようになったのです。
■仕上がりやスケジュールに高い精度が求められる!野丁場の左官仕事
野丁場の仕事は大きなプロジェクトであるため、専門の業者によって仕事が分業化されています。工事のスケジュールに従い、それぞれの業者が担当する工事を行っていくことになります。
野丁場での左官の仕事は、主に下地作りです。上から塗装をすると見えなくなってしまうため一見地味な印象ですが、5ミリ前後の誤差で仕上げていかなければならず、職人の高い技術が必要とされる大事な作業です。下地の精度によって、次の塗装のクオリティが変わってきてしまいます。凸凹やコテの跡が残ると見た目が悪くなるだけでなく、バリアフリーの建物で下地に段差ができてしまった場合は、やり直しになることもあります。
全体スケジュールが決められているため、やり直しになれば工期に大きな影響が出てしまいます。野丁場の左官は、仕上がりの精度とともに工期に間に合わせることが重視される仕事なのです。
■職人のセンスや技術が活かされる!住宅左官の仕事
一方、住宅左官では、塗り壁などの仕上げ作業をしていきます。コテを使って、漆喰や珪藻土(けいそうど)などの自然素材で壁を塗ったり、モルタルで床や壁を仕上げたりします。また、タイルやレンガ、ブロックなどを使うこともあります。
継ぎ目なくきれいに塗りあげる技やコテを使った模様作りなど、経験を積みながら技術力を高めていきます。手作業での仕上げになるため、職人のセンスや技術がそのまま仕上がりに表れることに。集中力や技術力が求められますが、塗り上げた後には大きな達成感があります。職人の技を発揮できる、魅力的な仕事ともいえるでしょう。
■伝統を現代に受け継ぐ左官の仕事
野丁場も住宅左官も伝統技術を受け継いだ職人技を現代の建築に活かしています。さらに新素材や技法の発展により、職人の手作業による塗り壁を手軽に楽しめるようになってきました。
内装や外装を左官にすることによって、個性的でおしゃれな印象に仕上げられます。自然素材で安心でき、人々の印象に残る左官を建築に取り入れてみませんか?
埼玉県さいたま市の美匠では、一般住宅やマンション、飲食店などの商業施設、オフィスの内装左官・外装左官の工事に対応しています。小さなご相談から承っておりますので、左官の施工に興味を持たれた方は、ぜひ美匠までお気軽にご連絡ください。
<美匠の施工事例>
https://www.bisyou.jp/showcase