【本塗りから完成まで】モールテックスの施工方法を動画付きで紹介!塗り方と仕上がりをご覧あれ

皆様、こんにちは。

埼玉県さいたま市を拠点として関東全域で、一般住宅から店舗まで、幅広く内装左官・外装左官を手掛けている美匠です。


前回から、最新の左官塗料「モールテックス」の施工方法を、実際に美匠が施工している動画を交えてご紹介しております。前回は下地処理や材料の計量・撹拌など、準備段階までを解説しました。今回はいよいよ、モールテックスを塗っていく工程をご紹介します。



■モールテックスを塗る(1層目)




プライマーが十分に乾燥したのを確認したら、モールテックスを塗っていきます。ある程度全体に塗った後、1ミリ厚になるように整えていきましょう。できるだけ手数を減らして素早く塗るためにも、多少のコテムラや塗りつけの山は気にしないことがポイントです。


なお、前回ご紹介したように、1㎡を塗るためには主材であるカラー2Nが2kg・混和液のビールクリル2が400ml必要になります。加えて、温度や湿度の条件が比較的良好でも、20分~30分程度でモールテックスは固まってしまいます。全体を素早く均一に塗るためにも、必要な量のモールテックスを正確に計量して作っておきましょう。


また、直射日光や激しい通風、下地が熱を持っているといった状況での施工は避ける必要があります。このような状況下での施工はドライアウト(水分の短時間での蒸発)を引き起こし、十分な強度や防水性が得られなくなってしまうからです。窓やカーテンを閉めるなど、施工する前に周囲の環境を整えてください。



■モールテックスを塗る(2層目)




床などの強度が必要な場所や、水回りなどの防水性が求められる場所では、モールテックスを2回以上塗る必要があります。1層目を8時間~12時間以上乾燥させてから2層目を塗っていきましょう。意匠目的で強度も必要ない場所では、2層目を塗らず仕上げの工程に進んでも構いません。


2層目の厚さは、1層目と同じく1ミリ厚です。厚すぎても薄すぎても十分な性能は発揮できません。ここでの塗りつけの表情が最終的に表に出てくるので、美しく仕上げるためにも素早く丁寧に塗っていきましょう。


また、2層目を塗るなら遅くとも24時間以内に施工する必要があります。モールテックスの強度は施工後24時間で95%に達するため、それ以上間隔を空けると1層目と2層目の接着力が落ちてしまうからです。もちろん、2層目用のモールテックスは1層目と別に作らなければなりません。その時間も考慮して施行計画を立ててください。



■仕上げ(フレスコ塗り)



2層目を塗り終わったら改めてモールテックスを作り、2層目の施工完了から30分~40分程度経過したタイミングで、もう一度薄く塗っていきます。この仕上げ工程を「フレスコ塗り」といい、2層目が半乾きの状態なので、フレスコの層と2層目が合体して1つの層になります。こうすると細かい粒子が表面に浮き出て、輝く表面ができるのです。


なお、フレスコ塗りに必要なモールテックスの量は通常の半分です。コテ圧をかけてできる限り薄く、孔をなくすように塗っていきましょう。あまり手数をかけるとコテやけが出てしまうのでご注意ください。



■養生・研磨して完成




フレスコ塗りが終わったら、乾燥するまで48時間以上養生します。この間に水滴や汗などが落ちてしまうと、表面に白い汚れが浮き出る白華現象(エフロレッセンス)が発生するので注意してください。


48時間以上経過したら、電動サンダーなどを使用して表面を研磨します。全体をできるだけ均一に磨くのが、きれいに仕上げるポイントです。研磨作業を進めると、2層目を塗った時の表情が表に出てきて雰囲気が一変します。手触りに加えて色も若干変わるのがおわかりいただけるはずです。


そして、表面を何度か水洗い(水拭き)して研磨時に出た粉などを落とします。もちろん最後はしっかりと乾拭きをしましょう。最後に保護剤を丁寧に塗布したら、モールテックスの施工は完了です。


これまでのブログでご紹介してきたように、モールテックスには強度・柔軟性・防水性・意匠性など、数多くのメリットがあります。一方、そのメリットを最大限に発揮させるためには、専門知識を備えた職人による丁寧な施工が欠かせません。美匠の職人はモールテックスの施工講習をしっかり受けていて経験も豊富なので、興味のある方はぜひご相談ください。



美匠は、自然素材を使った「人にも環境にもやさしい左官工事」を行っている会社です。お問い合わせに対しご自宅を訪問して説明するなど、お客様に寄り添った提案を大切にしています。ヒアリングから施工まで職人が担当することで希望通りの仕上がりになり、直接ご依頼をいただければ中間手数料がかからずコストカットも可能です。


取り扱い材料も豊富なため、モールテックスをはじめ、さまざまな左官材料に対応できます。漆喰の壁に興味がある、左官工事が得意な業者を探しているという方は、ぜひさいたま市の美匠までご相談ください。



<美匠の施工事例>

https://www.bisyou.jp/showcase


<モールテックスに関する記事>

https://www.bisyou.jp/blog/mortex/